2008年06月12日
安いだけの工事・・・やばいんじゃないの?やっぱりやばかった。
前回の続きです
前の話の流れは、・・・
遠距離にいる友人から外構工事の設計を依頼され
図面を起こしました。
友人は、地元の業者さんに見積もりを依頼し、
その見積もりの金額があまりにも違うことで、
私に、
「どっちが正しい金額なの?」
とFAXを送って来ました。
(ここからつづき・・・)
中身を見てびっくり!!
正直…なに・・・これ!!!!
駐車スペースの土間コンクリートで、
重量物がのっかるところに土間コンクリートをします。
図面に明記したのにもかかわらず・・・
片方は、
土間コンクリートの中の鉄筋・・・
片方がワイヤーメッシュといわれる直径4mmの鉄線
これだと土間コンクリートに重量物をのせるとヒビが入るじゃないか!!!
もう片方は、
思惑通りの通りの鉄筋直径13mmの鉄筋!
敷地の周りに積み上げるコンクリートブロックも
ブロックの幅が小さくなっていたり。
中に入れる鉄筋も細いし・・・
しかも、計算すると鉄筋の量・・・違うんじゃないの?
まだほかにもあるのですが、
というように、私の描いた構造とは違っていました。(爆)
都会に近い業者は、少ない材料で丈夫な工事を施工するのか・・・
見習わないといけないなあ・・・
あまりお客さんに金銭的にも負担をかけてはいけないし・・・
なんて、自己反省も兼ねて思ったりもしました。
その後友人から聞いた話ですが、
工事見積もりの安かった業者さんは、
根拠もなく
「ここまで丈夫にしなくてもいいから・・・
こっちで変えておいたよ!」
「値段も安くなったし・・・」
と言ったそうです。
私はそれを聞いて、
例の耐震偽造の姉歯元設計士を思い出してしまいました。
私の友人は、一生に何度もできることではないから
こだわるものがあり、しっかりとしたものを作ってほしい!
そのためには、値段が安いにこしたことはないが、
適正な金額での工事を望んでいました。
そう思い、けして過剰でない構造で、
構造計算をし私が設計したものでした。
私は、友人に見積書を精査をして
見積書から察することを説明しました。
値段の違う理由を。
友人は、値段の高かった業者さんに工事を依頼をしたそうです。
値段だけで工事を決めるって怖いなあって
正直思っちゃいました。
だって、
その構造だと地震の時に明らかに異常をきたし
構造上何年後かにこうなるんだけど・・・
そう予測が出来てしまう技術者としてのつらさ
中国の震災の後だけに私の友人は、
余計にそう感じたのでしょうか。
住宅の外構工事じゃ構造計算って
なかなかやらないけど、
「本当に地震の時・・・大丈夫なの?」
って言われると困るんで、私は計算するんです。
だってね、「当社の施工したものが地震で倒れた」
なんて言われたら目も当てられないし・・・
Posted by かずみっち at 20:10│Comments(0)
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